NAGASAKI ATOMIC BOMB MUSEUM MEMORIAL DATABASE
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原爆資料館
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無題
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資料名 | 無題 |
資料番号 | 3-01-06-01-0116 |
寄贈年月日 | 2002/5/14 |
寄贈者名 |
藤博 |
資料説明 | (作者コメント:原文のまま)この日突然猛火に包まれ逃げる場所とてなく咄嗟に近くにあった防火用水に上半身を沈めざるを得なかった事がうかがえます。この状況から推察するとこれは即死ではなく生きながら焼かれた事をよく物語っております。どんなに苦しくどんなに無念だった事でしょう。B.29が投下した原爆とも知らずに…。これまで数百の焼死体、風舩の様に膨らんだ馬の死骸を見ても動じませんでしたが、この人を防火水槽から引揚げた瞬間目にしたものは下半身は真黒に焼け焦げているのに上半身は水に浸っていたので全く焼けず白い肌に長い髪をだらりと垂らした女性だったのには驚きました。全く思ひもしなかったことでしたのでこの時ばかりは本当にゾッーとして背筋が寒くなりました。焼野原に数人で20メートル間隔位に横に点々と並び前方に見える遺体を探していたときの事で周囲には誰もいませんでした。作業も夕暮れ間近かで一無不気味でした。今でも瞼に焼き付いています。焼死体は大小の区別が付くだけで、男女の性別、年齢等は全く判別出来ません。(H14年度、NHK、長崎新聞社などと共催して募集した「被爆者が描く原爆の絵」作品)
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