NAGASAKI ATOMIC BOMB MUSEUM MEMORIAL DATABASE
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原爆資料館
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無題
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資料名 | 無題 |
資料番号 | 3-01-06-01-0025 |
寄贈年月日 | 2002/7/31 |
寄贈者名 |
加島久子 |
資料説明 | (作者コメント:原文のまま)忘れ得ぬ日長崎市稲佐町三丁目に生まれ、育ち、たのしかつた家族生活を、失われ。思わぬ悲惨に夢も、希望も、消え。昭和十六年八月九日午前十一時二分長崎市は、原子爆弾が投下され灰色の雨のような煙に包まれ、一変し眞赤にもえる炎となり町々、人家も、ビルも、想像出来ない有様で、バタバタ倒れ黒コゲに焼けさまよう人々の、叫ぶ声。何だろうと思い全滅だと云う声で、身も、心もワナワナとし。学徒動員だった私は鶴鳴高女三年で、川南造舟より稲佐に向けて走り、我が家が焼け落る一瞬の出来事に母の姿はなく、ただ呆然と立ちすくむばかりでした。父は、弟は、母は、と思うに及ばず通る歩道員の方が稲佐学校に行きなさい、お母さん重傷で今戸板で運んだからとの事。一目さんに走り母の姿を見て抱き合いまして、父、弟の事は五日後に稲佐防空壕にて四人抱き合い悲しい辛いことでした。(H14年度、NHK、長崎新聞社などと共催して募集した「被爆者が描く原爆の絵」作品)
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